日本語には似た言葉がたくさんあることもあり、我々日本人が普通に使いわけている言葉でも外国人にとっては「その2つの言葉はどういった違いがあるの?」と疑問に感じることが多くあります。
例えば、今回のタイトルにある「将来」と「未来」もその1つです。
これらは英語に訳すとどちらも「future」の1単語で表現できますが、日本語での意味を考えると、それぞれの単語は全く同じではなく、ニュアンスの違いがありますよね。
でも日本語を学習している外国人にとって、この2つのニュアンスの違いや使い方を理解することは容易ではありません。
ですから、日本語教師の方は学習者にわかりやすく違いを教えてあげることが大切です。
そこで、今回はこの2つの単語「将来」と「未来」の違いについて、英語でどう説明すれば良いのか確認しましょう。
「将来」と「未来」の違いは?
「使い方の分かる類語例解辞典」によると、2つの意味の違いは以下のように記されています。
将来:具体的な人や組織などがこれから持つであろう具体的な時間
未来:過去、現在と対立する客観的な時間の概念である
ちょっとこれだと説明が難しいかもしれませんが、「未来」は単に先の時間について述べたものであり、「将来」は「私」や「あなた」など具体的な対象がいて、その具体的な対象にこれから訪れる時間ということがポイントとなっています。
これでも少しわかりにくいという人は以下の例文をみてください。
- 私は将来、教師になりたい。
- 私は未来、教師になりたい。
②は不自然な文ですね。
このように例文から考えてみても、将来は具体的な対象がある/いることが明確です。
では、これらの2つの違いをどうやって英語で説明するのか見てみましょう。
- 「未来」は単に先の時間のこと。具体的な対象がない。
- 「将来」は具体的な対象があり、その人にこれから訪れる先の時間のこと。
あまり難しい説明をすると、理解が難しいので、上の説明程度で理解してくれると思います。
「将来」と「未来」の違いを英語で説明する
「未来」indicates just a time in the future. There are no specific subjects such as 「私」 and 「あなた」 and it is objective.
On the other hand, in「将来」, specific subjects such as 「私」and 「あなた」exist. We use 「将来」to express the time in the future that will happen someday to the specified subjects.
まとめ
今回は「将来」と「未来」はどういった意味の違いがあるのか、またどうやって英語でその違いを説明するのかを紹介しました。
日本語を勉強している学生は必ずといっていいほど、これらの違いは何か質問してきますので、日本語教師の方はいつでも説明できるようにしておきましょう。
- 「未来」は単に先の時間のこと。具体的な対象がない。
- 「将来」は具体的な対象があり、その人にこれから訪れる先の時間のこと。