日本語には強調構文と呼ばれる文があります。
例えば次の2つの分を見てください。
(1)ミクちゃんがそのケーキを食べた。
(2)そのケーキを食べたのはミクちゃんだよ。
(1)はミクちゃんがケーキを食べたという何の変哲もない普通の文ですが、(2)の文はどうでしょうか?
(1)の文とはちょっと違いますね。
「ケーキを食べたのは私じゃないよ、ミクちゃんなんだよ」と(1)よりも強い主張が込められています。
このような文を強調構文と呼び、会話の中では「誤解されないように強く説明する時」や「相手にしっかりと理解して欲しい時」に使われます。
さて、強調構文がどういったものなのかを紹介しましたか、これを英語でどうやって表現するかご存知でしょうか。
今日は英語の強調構文を勉強しましょう。
強調構文:It is 〜 that 〜
先ほどの例で、「ミクちゃんがそのケーキを食べた」という文がありました。
これを英語でいうと以下のようになります。
Miku ate that cake.
では、この文を「そのケーキを食べたのはミクちゃんだよ」という強調構文を使った文に変えてみると次のようになります。
It is Miku that ate that cake.
先ほどの文と比べてどうでしょうか。
「It」と「is」と「that」が追加されていますね。
上の2つの例文を見比べて貰えれば、だいたいわかると思いますが、強調構文では、「It is (強調したいもの・こと・人など) that 〜」という形をとることになります。
強調構文の形:It is (強調したいもの・こと・人など) that 〜
なお、強調するものが人の場合はthatの代わりにwho、物の場合はwhichに置き換えることができます。
先ほどの例文では、「ケーキを食べたのは私じゃないよ、ミクちゃんだよ」と人を強調して説明している文ですが、例えば以下のように強調したいことを変えることもできます。
It is that cake which Miku ate.
この場合はどうでしょうか。強調しているのは「そのケーキ」という言葉になります。
つまり、「ミクちゃんが食べたのはそのケーキだよ。他のケーキじゃないよ。」
それでは、強調構文を使った例文を幾つか見ておきましょう。
強調構文を使った例文
It is Tom who was late for the important meeting yesterday
昨日、大事な会議に遅れたのはトムだ。
It wasn’t Mike who gave me this nice watch for my birthday.
誕生日に素敵な時計をくれたのはマイクではなかった。
Was it in this pond that he saw a weird fish?
彼が変な魚を見たのは、この池でしたよね?
上の例文を見ていただければわかると思いますが、強調構文を使って否定文や疑問文も作ることができます。
否定文:It is not 〜 that 〜.
疑問文:Is it 〜 that 〜?
まとめ
今回は英語の強調構文について勉強しました。
文の作り方がわかりましたでしょうか。
まとめておくと以下のようになります。
- 文の形:It is (強調したいもの・こと・人) that 〜
- 会話では「誤解されないように強く説明する時」や「相手にしっかりと理解して欲しい時」に使われる
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