英語には色々な動詞がありますが、その意味や内容でグループ分けすると大きく次のように2つに分けることができます。
- 動作動詞
- 状態動詞
皆さんはこの2つの違いを理解していますか。
文法を勉強する上で、この動作動詞と状態動詞の違いを理解しておくことはとても大切です。
なぜなら、英語の文法の中には動作動詞しか使えない文型、状態動詞しか使えない文型、両方が使える文型など様々だからです。
そこで、今回は「動作動詞」や「状態動詞」って一体どんな動詞なのかを勉強しましょう。
動作動詞と状態動詞の違い
動作動詞とは、例えば「visit」や「write」のように1回のまとまった動作を表す動詞を指します。
一方で、状態動詞というのはある状況が続いていることを表す動詞を指します。
ちょっとわかりにくいと思った人は、「live」や「marry」を想像してみてください。
「live」は「住んでいる」という意味を表す動詞ですが、これは以前から今まで「住んでいる」という状況が続きますね。
また、「結婚している」という意味の「marry」も同様に、籍を入れてから今まで「結婚している」という状況が続きます。
このようにある状況が今も続いていることを表す動詞を状態動詞と呼びます。
- 動作動詞:1回のまとまった動作を表す動詞
- 状態動詞:ある状況が続いていることを表す動詞
状態動詞をもっと細かく分ける
状態動詞は意味上、次のようにさらに細かく分けることができます。
- 心理動詞
- 知覚動詞
- その他の状態動詞
1.心理動詞
心理動詞とは「嫌っている」や「信じている」、「興奮している」など感情と関係がある動詞のことを指します。
代表的な心理動詞は以下になります。
love(愛する)、hate(嫌う)、prefer(好む)、hope(望む)、worry(心配する)、dout(疑う)、believe(信じる)
2.知覚動詞
知覚動詞は例えば、「味がする」や「聞こえる」のような五感と関係がある動詞のことを指します。
代表的な知覚動詞は以下になります。
taste(味がする)、smell(においがする)、feel(感じる)、see(見える)、hear(聞こえる)
3. その他の状態動詞
心理や知覚とは関係のない状態動詞がこの「その他の状態動詞」です。
住んでいるの「live」や持っているの「have」などがこれに当たります。
be(〜である)、have(持っている)、live(住んでいる)、wear(着ている)、belong to(〜に所属している)
状態動詞の文法上の注意点
さて、状態動詞について細かく見てきましたが、動作動詞と比べてどういった文法の違いがあるのでしょうか。
次の例文を見てください。
I have a car.
これは日本語にすると「私は車を持っています。」と訳しますね。
でも、日本語訳には「〜ています」が使われていますよ。
ですから、英語初級者の中に、稀に現在進行形を使って「I’m having a car.」と訳す人がいます。しかし、これは「〜ています= ingだ」と勘違いしている人に多い間違えです。
先ほども説明した通り、状態動詞というのは状況が続いていることを表す動詞です。ですから、「have」単体で、「〜ている」という状態の継続を表しています。
つまり、状態動詞を使う時は進行形の形にしないので、注意しましょう。
状態動詞はある状況が継続しているという意味で使うとき進行形の形にしない。
まとめ
今回は英語の動詞「動作動詞」と「状態動詞」について解説しました。
2つの違いがわかりましたか?
最後にもう一度、おさらいしておくと以下のようになります。
- 動作動詞:1回のまとまった動作を表す動詞
- 状態動詞:ある状況が続いていることを表す動詞
- 状態動詞はさらに細かく次の3つに分類できる。
・心理動詞
・知覚動詞
・その他の状態動詞 - 状態動詞はある状況が継続しているという意味で使うとき進行形にしない。
今回は文法解説だけで、ちょっとつまらなかったかもしれませんが、動詞の分類を理解しておくことは他の文型を理解するのに役に立ちますから、心理動詞とは何か、状態動詞と動作動詞の違いは何かなどそれぞれの違いをきちんと理解しておきましょう。
一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)
日本語教師のための英語講座も拝見させていただきました。こちらも大変すばらしいと思いました!