英語の比較表現には大きく分けると「原級」、「比較級」、「最上級」の3つがあります。
このページではこの中から「原級」をピックアップして、解説していきます。
そもそも原級ってなに?
「原級」とは
- たかし君はケント君と同じぐらい背が高い。
- 最近のi-phoneはパソコンと同じぐらい高い。
上の例文のように、2つのものを比較して、それらが同じ程度であることを表す表現のことを指します。
そして、原級を使った基本的な文型としては抑えておきたいのは次の4つです。
- 〜と同じぐらい・・・だ。
- 〜ほど・・・ではない。
- 〜のN倍だ。
- できるだけ・・・
それでは、それぞれの文型について見ていきましょう。
原級を使った英語表現
1. 〜と同じぐらい・・・だ。
2つの物を比べて、それらが同じぐらいであると言いたい時の表現で、文の形は次のようになります。
主語 + 動詞 + as + 形容詞・副詞 + as + 主語.
例えば、「ひとみさんは綺麗です」、「メグミさんは綺麗です」という文があって、「ひとみさんはメグミさんと同じぐらい綺麗です」と言いたい時は、次のようになります。
この時、文の後半の動詞は省略されるので「Megumi is」とする必要はありません。
●その他の例文
Takashi is as tall as Kento.
たかし君はケント君と同じぐらい背が高い
Recent i phones are as expensive as computers.
最近のi-phoneはパソコンと同じぐらい高い。
※「パソコン」という言葉は日本で作られた英語(和製英語)で英語ではcomputerを使うので覚えておきましょう。
では、次に「彼は素敵な人です(He is a nice person.)」、「彼のお父さんは素敵な人です。(His father is a nice person.)」という文があったとして、「彼は彼のお父さんと同じぐらい素敵な人です」と言いたい場合はどんな文になると思いますか?
今回は「素敵な人」つまり「形容詞 + a 名詞」で構成されているパターンですね。
少し考えて見ましょう。
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わかりましたか?
もし「He is as a nice person as his father.」と答えた場合は間違いです!
答えは次のようになります。
「素敵な人」のように「a + 形容詞 + 名詞」の文を原級で表現する場合「形容詞 + a + 名詞」の語順に変わります。
ここは間違えやすいポイントなので、しっかりと覚えきましょう。
2. 〜ほど・・・ではない
続いて、比較した結果、相手と同じ程度はないということを表す「〜ほど・・・ではない」文型ですが、次のように表現します。
主語 + 動詞(否定形) + as + 形容詞・副詞 + as + 主語.
これは「〜と同じぐらい」の文型を否定の形にしただけなので、簡単ですね。
●例文
I am not as smart as he.
私は彼ほど賢くありません。
I cannot run as fast as he.
私は彼ほど速く走れません。
He is not as nice a person as his father.
彼は彼の父ほど素敵な人ではありません。
なお、否定文の場合、「as・・・as」の先頭の “as” を “so” を使って「so・・・as」と表現することもあります。
学校の授業では「as・・・as」で学習したかもしれませんが、ネイティブは”so”を使うこともあるので覚えておきましょう。
3. 〜のN倍だ。
続いて、比較した結果、程度が2倍、3倍、・・・倍だということを表す文型ですが、次のように表現します。
主語 + 動詞 + 倍数 + as + 形容詞・副詞 + as + 主語.
文の形は「〜と同じぐらいだ」の「as・・・as」の前に倍数を置いて表現します。
倍数 | 英語 |
半分 | half |
2倍 | twice |
3倍 | three times |
4倍 | four times |
5倍 | five times |
倍数は基本的には「数字 + times」で表現できますが、2倍は「twice」、半分は「half」を使って表現します。
●例文
Tom’s room is three times as large as my room.
トムの部屋は私の部屋の3倍だ。
He can run as fast as I.
私は彼ほど速く走れません。
4. できるだけ・・・
最後に「できるだけ早く来てください」や「できるだけ急ぎます」のように「できるだけ・・・」を使った表現ですが、次のように表現することができます。
主語 + 動詞 + as + 副詞 + as + possible / + 主語 + can .
「as・・・as」の後ろに「possible」あるいは「主語 + can」を置くことで表現できます。
●例文
Please call the doctor as soon as possible.
できるだけ早くお医者さんを呼んでください。
I’m going to do as much as I can.
できる限り頑張るつもりです。
ちなみにネイティブの人とメールやチャットをしていると、「as soon as possible」を各単語の頭のアルファベットを取って、「ASAP」(エーエスエーピー)と略して表記することもあるので、覚えておきましょう。
まとめ
今日は比較表現の1つ「原級」について解説しました。
原級を使った表現には大きくわけて、以下の4つの表現がありましたね。
- 〜と同じぐらい・・・だ。
- 〜ほど・・・ではない。
- 〜のN倍だ。
- できるだけ・・・
文型が理解できたら、次はアウトプットしましょう。
単に理解しただけでは英語は身につきません。たくさん例文を作ったり、学習した例文を使って日記を書くなど、アウトプットすることが重要ですよ。