英語の比較表現には大きく分けると「原級」、「比較級」、「最上級」の3つがあります。
このページではこの中から「最上級」をピックアップして、解説していきます。
目次
そもそも最上級ってなに?
「最上級」とは
- たかし君はクラスで一番背が高い。
- 富士山は日本で一番高い山だ。
上の例文のように、3つ以上の物や人を比較して、その中で一番程度が高い、あるいは低いということを表す表現を指します。
ポイントは「3つの物や人を比較する」という点で、比較対象が2つになると「原級」や「比較級」を使います。
最上級の文の形1:基本形
最上級の文の基本形は次のようになります。
主語 + 動詞 + the + 形容詞・副詞est + (前置詞 + グループ)
比較級では形容詞や副詞の語尾に「er」をつけましたが、最上級では「est」を語尾につけます。
ただし「pretty」のように語尾が「y」で終わる単語は「prettyest」ではなく、「prettiest」と変化するので注意が必要です。
形容詞・副詞の変化の例
- old → oldest
- near → nearest
- tall → tallest
- busy → busiest
- clever → cleverest
では、次に最上級の文を作ってみましょう。
Takashi is tall.
たかし君は背が高いです。
この文を「たかし君はこの教室で一番背が高いです。」の文にすると次のようになります。
Takashi is the tallest in this classroom.
私のあなたのよりかわいいです。
文の型に当てはめるだけで簡単に最上級の文が作れますね。
では、もう1つだけ比較の文をつくってみましょう。
Mt Fuji is a high mountain.
富士山は高い山だ。
この文を「富士山は日本で一番高い山だ。」の文にすると次のようになります。
Mt Fuji is the highest mountain in Japan.
富士山は日本で一番高い山だ。
となります。
先ほどの文と違って、今回は「高い山」と「形容詞 + 名詞」の形になっていたため、英語でも「the highest mountain」のように「形容詞 + 名詞」の語順になってなっています。
●その他の例文
This T-shirt is the cheapest in this shop.
このTシャツはこのお店で一番安いです。
He is the tallest of the three.
彼は3人の中で一番背が高い。
後ろに来る前置詞は「in」か「of」が使われることが多いです。「in」は「場所」や「範囲」に使われることが多く、「of」は「〜人の中で」や「私たちの中で」など「複数を表す語句」によく使われます。
では、基本が理解できた人は次の文を英語にするとどうなるか考えてみましょう。
次の日本語を英語に直しなさい。
Q. このカバンはお店で一番高い。
ちなみに「This bag is expensivest in this shop.」は間違いですよ。
比較級の文の形2:the mostを使った形
先ほどの「このカバンはあのカバンより高いです。」の英訳ですが、
This bag is the most expensive in this shop.
となります。
基本の形は形容詞・副詞の語尾に「est」を付けるだけでOKなのですが、比較級と同様に単語が長かったり(2音節以上のほとんどの単語)、「-ly」で終わる副詞の場合は「est」を付けず、単語の前に「more」が来ます。
主語 + 動詞 + the + most + 形容詞・副詞 + (前置詞 + グループ)
参考までに日常生活でよく使う単語で、mostを使うものをあげておきます。
- interesting(面白い)
- expensive(高い)
- beautiful(美しい)
- important(大切な)
- difficult(難しい)
- popular(人気がある)
- useful(役に立つ)
- convenient(便利な)
- carefully(注意深く)
- quickly(速く)
では、mostを使った比較の文を作ってみましょう。
Japanese language is difficult for me.
日本語は私にとって難しいです。
この文を「日本語は私にとって世界で一番難しいです。」の文にすると次のようになります。
Japanese language is the most difficult for me in the world.
私のあなたのよりかわいいです。
文の形さえ、きちんと頭に入っていれば、そんなに難しくはないですよね。
●その他の例文
This car is the most expensive in this shop.
この車はこのお店で一番高い。
He is the most popular comedian in Japan.
彼は日本で一番人気があるコメディアンだ。
では、文の形が理解できた人は、次の文を英語にするとどうなりなるか考えて見ましょう。
次の日本語を英語に直しなさい。
Q. 今日は私の人生でもっとも良い日だ。
ちなみに「Today is the goodest day of my life.」や「Today is the most good day of my life.」は間違いですよ。
比較級の文の形3:不規則型
先ほどの「今日は人生でもっともよい日だ。」の英訳ですが、
Today is the best day of my life.
となります。
比較級と同様に、最上級を使う場合も単語によっては「est」や「the most」を付けるのではなく、下の表のように別の単語に変化するものも存在します。
原級 | 最上級 |
good | best |
well | best |
bad | worst |
badly | worst |
ill | worst |
many | most |
much | most |
little | least |
これは覚えるしかないので、覚えてしまいましょう。
主語 + 動詞 + the + 形容詞・副詞(不規則型) + (前置詞 + グループ)
では、不規則型を使った比較の文も作ってみましょう。
His English is good.
彼の英語は上手です。
この文を「彼の英語はこのクラスで一番です。」の文にすると次のようになります。
His English is the best this class.
彼の英語はこのクラスで一番です。
最上級を使った表現
最上級の基本的な作り方は以上で終わりですが、合わせて最上級を使った色々な表現を紹介しておきます。
日常会話として、よく使う表現もあるのでぜひ頭に入れておきましょう。
1. N番目に・・・だ。
基本形では「一番」について述べる表現しか登場しませんでしたが、二番目、三番目について表現したい場合は次のように言います。
主語 + 動詞 + the 序数詞 + 形容詞(最上級)+ 名詞 +(前置詞 + グループ)
「序数詞」とは「first」や「second」のように順序を数える時に使う数字のことです。
ですから、「木村さんはこのクラスで二番目に背が高い学生だ。」と言いたい時は、
Kimura is the second tallest student in this class.
となります。
●その他の例文
Kitadake is the second highest mountain in Japan.
北岳は日本で二番目に高い山です。
This is the third biggest company in Japan.
これは日本で三番目に大きい会社です。
2. 最も〜なものの1つだ。
「このホテルは京都で最も良いホテルの1つだ」のように、一番は決められないけど、程度が一番に相当するものの1つであると言いたい場合は次のように言います。
主語 + 動詞 + one of the 形容詞(最上級)+ 名詞(複数形) +(前置詞 + グループ)
●例文
This is one of the best hotel in Kyoto.
ここは、京都で最も良いホテルの一つだ。
He is one of the most popular actors in China.
彼は中国で最も人気のある男優の一人だ。
3. せいぜい / 少なくとも
「駅までせいぜい10分ぐらいだ。」、「駅まで少なくとも歩いて30分はかかる」のように「最大でも〜」、「最小でも〜」と言いたい時は次の表現を使います。
せいぜい(最大でも):at most
少なくても(最小でも):at least
●例文
It will take at least 30 minutes to go there.
そこへ行くのに、少なくとも30分はかかるでしょう。
It will cost at most 3,000 yen.
せいぜい3,000円ぐらいでしょう。
まとめ
今日は比較表現の1つ「最上級」について解説しました。
文型が理解できたら、次はアウトプットしましょう。
単に理解しただけでは英語は身につきません。たくさん例文を作ったり、学習した例文を使って日記を書くなど、アウトプットすることが重要ですよ。
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